第114章

羽澤哲也という男の行動は、まったくもって理解に苦しむ。

島宮奈々未には彼の意図が読めなかったため、いっそ口を閉ざし、腰を下ろして茶を啜りながら、羽澤哲也が次にどう出るかを見守ることにした。

「お姉ちゃん、お願いだから羽澤さんに口利きしてよ。あたし、この件には全然無関係なの!」

島宮雪乃はこんな時だけは悪知恵が働く。島宮奈々未の足元へ這い寄り、すがりついて彼女を盾にしようとしていた。

そもそもなぜ島宮奈々未が羽澤哲也と一緒にいるのか、彼女には分からなかった。だが、先ほどの羽澤哲也の口ぶりからして、二人の関係はただならぬものに思えた。

「私にも無関係なことよ」島宮奈々未は羽澤哲也をちら...

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